高次脳機能障害とは

高次脳機能障害とは、病気(脳出血、脳梗塞、くも膜下出血など)や、ケガ(脳外傷など)のために、脳の高次の機能(ふつう「脳のはたらき」という時に思う記憶・注意・計画性・理解力など)が障害されてさまざまな症状が起こり、それによって日常生活・社会生活に非常な困難が生じた状態です。下に述べたさまざまな障害が、人により異なった種類・異なった程度で、いろいろと組み合わさって起ります。

外見からは分りませんが、本人も家族も困難に直面し、困り、悩んでいます。ぜひ理解を深め、支援の輪に加わってください。

高次脳機能障害の症状

記憶障害

病気やケガより前の昔のことは覚えているが、その前後のことは覚えていないし、新しいできごとを覚えられない。時には5分前のことも忘れてしまい、同じことを何度も言う。買物も買ったことを忘れ、いくつも同じ品物を買ってきてしまう。返品しようにも買った場所を覚えていない。記憶が混乱して、悪気はないがウソの作り話を言う。約束をしても守れない。折角メモをしてもどこにメモしたのかを忘れてしまう。

注意障害

気が散りやすく、集中力が続かない。複数のことを同時にやれない。同じミスを繰り返す。落ち着かない。仕事を途中で投げ出してしまう。

遂行機能障害

段取りよく物事を進めることができない。物事の優先順位がつけられない。計画を立てずに物事を始めてしまう。手順を間違っても自分で修正できない。

空間把握障害

「方向オンチ」がひどい。行きなれた道でも家の中でも迷子になる。地図を読めない(地図がよくわからない)。仕事はできても通勤ができない。

社会的行動の障害

  • 感情や欲求のコントロールができない。性格・人柄が変ってしまい、怒りっぽくなる。お金をあるだけ使ってしまう。子どもの分のお菓子まで食べてしまう。
  • 対人技能(人への対し方、うまいつきあい方)がへた。
  • (固執性)こだわりが強く、同じものばかり着たり、食べたりする。融通がきかない。
  • (意欲低下)やる気がでない。何もしないでも退屈もしない。

失語

話を理解できない。言葉が出てこない。文字・文章が読めない、書けない。

失算

暗算ができない。簡単な計算を間違う。

半側空間無視

目では見えているのだが、片側(普通左側)に注意が行かず、見落とす。廊下の角を曲がる時に手や肩を角にぶつける。

病識欠落

自分が病気だ、自分が変ったとは思わず、周りの人が変ったのだと思う。

失行

手は動くのに、はさみを使う、靴の紐を結ぶなどの、日常し慣れたことがうまくできない。

失認

目の前にある普通のものが見ただけではわからない(触るとわかる)