第5回の総会を開催しました

障害者の“ハンドメイドの靴”をつくろう

5月22日(日)小金井市の商工会館(萌え木ホール)で第5回総会を開催しました。

冒頭、増村代表から「いちごえ会は皆様のご支援・ご協力のお陰で、少しずつお役にたてる会になって来つつある」「高次脳機能障害者にとって“ハンドメイドの靴”をつくり、自分で歩けるようにするのが当会の目的」との挨拶がありました。

続いて、武藤和義さんを議長に選出し、議事に入りました。昨年度の活動報告・会計報告、今年度の活動計画・予算案、役員選任案が承認されました。

新任理事の武藤和義さんは当事者です。また、新たに顧問に就任されたのは、昨年の総会後の講演会で講師を務めた安仁屋衣子氏(厚生中央病院メディカルソーシャルワーカー)及び設立時から理事を務めて来られた小山茂氏です。相談会を精力的にこなしておられる上田敏先生を含め、顧問は3人体制となります。(役員は、理事11名・監事1名・顧問3名の計15名です。)

本総会には小金井市から福祉保健部長の佐久間育子氏及び自立生活支援課長の藤井知文氏が来賓としてご出席されました。藤井課長からは同市の障害福祉施策の現状並びに高次脳機能障害者への支援について「行政報告」がありました。

以上、総会は無事終了いたしました。今年度も宜しくお願いいたします。

第5回総会

第5回総会

当会総会に引き続き、定例の講演会を開催いたしました。いつも小金井市が後援して下さいます。

講師でイラストレーターの柴本礼氏は、著書の『日々コウジ中』『続・日々コウジ中』(主婦の友社)で当事者である夫との生活を通じて障害への理解と支援を訴えてこられました。家族会「コウジ村」(会員70名)も立ち上げておられます。

以下、講演会での柴本さんの言葉ですが、当事者の家族として言い尽くせない重みがありました。

第9回の講演会を開催しました

西岡小金井市長もご参加

柴本礼氏「日々コウジ中の夫とともに ~家庭円満は障害を乗り越える鍵~」

  • 一年に1万人ずつ増えている高次脳機能障害は、いつ誰がなってもおかしくない(中途)障害。しかも100人いたら100通りの症状。
  • 介護者の「孤独と疲労」が大きな問題。発症から2~3年が本当に大変だった。鬱になって死にそうだった。でも、障害者の改善には、まず介護する者が元気になることが必要。自分を大切にすることで家族に良いケアができる。(「介護者の権利章典」)
  • 働き盛りの世代の高次脳機能障害者には「就労」が非常に大切。
    就労が傷害症状を改善し、収入も得られ、本人の生きる喜びと力になる。
  • 自分の夫は障害者枠で採用されて9年。職場の方々が障害に慣れてきてくれたことに感謝。
  • 今後の課題の一つは、介護者亡きあとの生活場所の確保。自分が先に死ぬ時に、自分の娘に夫の介護を頼ることは考えていない。
  • 「家庭円満」は障害を乗り越える鍵。「ユーモア」(心の余裕)と「時」と「仲間」も味方。この世の中は助け合い。一人だけの幸せは幸せではない。
  • (自分の夫に対する気持ち)
    「学生時代に好きになって結婚した夫が、障害のために変なことをする様になったけれど、すぐ怒ったり泣いたりするのも好き。もともと優しい人だし、ピュアな愛すべき障害の夫が好き。自分は二人の人と結婚したと思っている。」(⇒なんて素晴らしい言葉でしょう。)

昨年末に小金井市の市長に就任した西岡真一郎氏は最後まで講演をお聞きになり、御挨拶をして頂きました。

また、講演の最後には、会場からの質問票に対して、柴本さんと上田敏先生が絶妙のコンビで回答をされました。

講演会の参加者55名が、元気をもらった講演会でした。有難うございました。

第9回講演会(柴本礼氏)

第9回講演会(柴本礼氏)

以上